アルバイト

経験者が語る、物産展のイベントバイトってどんな仕事?

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物産展のイベントバイトとは

特産品の画像

百貨店や大規模なスーパーでは、年に数回日本中の特産品、食品を販売する「物産展」というイベントが開催されることがあります。
日本中の店が一つの会場にブースを設置し、さながらお祭りのような雰囲気です。
その際募集されるのが物産展バイトで、各ブースへの荷物運搬やチラシ配り、レジ係と、その仕事内容は多岐にわたります。

物産展のイベントバイトの仕事内容とは

仕事内容の画像

物産展バイトの仕事内容はその業態によって、「マネキン」「レジ係」「裏方」の3つに分けることができます。

マネキン

会場内にてチラシを配ったり、道に迷ったお客様を案内するのが主な業務内容です。
物産展バイトのなかでは比較的楽な部類に入りますが、場合によっては後述のレジ係を兼業する場合もあります。

レジ係

スーパーやコンビニと同じように、商品の購入手続きを担当します。
会計を複数店舗でまとめて行う場合と各店舗ごとに行う場合があり、後者ではレジスターではなく電卓を利用する場合が多いです。

裏方

要請に応じ、「追送」と呼ばれる仕事や会場清掃、商品の簡単な仕込み(冷凍食品の解凍)など、雑用全般を担当します。
肉体労働的な側面が強く、物産展バイトの中で最も大変な業務になります。

追送について

裏方の仕事内容のほとんどを占めるのが「追送」と呼ばれる作業です。
お客様のいる販売ブースに隣り合った従業員待機室にバイトが集められ、そこに掛けられた掲示板に各店舗の店員さんが必要なものを張り出していきます。
その指示に従って保管庫から物品を持ち出し、各ブースまで運ぶのが「追送」の一連の流れです。
これだけ聞くと簡単そうに聞こえるかもしれませんが、実際はとても大変です。

40~50もの店舗が2,3個の倉庫を利用する関係上、目的の物品があるべき場所に存在しなかったり、そもそもまだ会場に運ばれてなかったりすることがよくあります。
自分が体験した北海道物産展では冷凍食品が非常に多く、「冷蔵庫」と「冷凍庫」と「保冷車」のどこに保管してあるのかが分からなくなり、その都度3か所すべてを確認していました。
物品を探す際には、本来あるはずの保存場所に加えて、梱包してあるのは発泡スチロールか段ボールか、色や大きさはどんな感じかについて聞いておくと比較的スムーズに見つかります。

それに加えて、運搬自体も非常に大変です。
カゴ台車と呼ばれる、背丈が2m近くある専用の道具を利用するのですが、荷物を積むと重心がカゴ側に移るせいで独特な挙動をします。使いこなせるようになるまでは操作に苦労することになるでしょう。
荷物が限界まで積まれたカゴ台車はすさまじい重さになり、ちょっとした下り坂でも操作不能になります。危なそうだと感じたらバイト仲間に手伝ってもらいましょう。

販売ブースに運ぶ際にも注意が必要です。
お客様の目に留まるのでカゴ台車から専用の小綺麗な台車に物品を移した後、お客様でごった返している細い道をなんとか通らねばなりません。
店員さんたちも販売することに必死で、少しきつい物言いになってしまうこともしばしば。
できるだけ早い到着を目指しましょう。

必要な持ち物、服装

服装の画像

服装に関しては、エプロンや名札は店側が用意してくれますが、その下に切る服装にも規定が存在することが多いです。たいていの場合、

男子ならば白シャツやネクタイ、革靴
女子ならば白シャツとローヒールのパンプス(黒)

を用意する必要があります。
必要な持ち物としては、仕事内容をメモする道具や電卓に加えて、
裏方では冷凍庫での荷ほどき時にハサミや小型ライト、軍手などがあると便利です。

また、靴に関しては、業務に支障が出るならばこっそり同じ色の安全靴などに変えても良いと暗黙の了解をしている場合が多いです。
特に裏方では、かなりの距離を行き来したり、滑りやすい場所があったりと、革靴では危険なことが多いので、危険に感じたらけがをする前に履き替えておきましょう。

求人情報、面接について

求人の画像

物産展バイトを探す際は、indeedやタウンワークなどが運営しているバイト探しアプリを利用するのがおすすめです。
地元の百貨店やスーパーで定期的に物産展が開催されている場合、物産展イベントが始まる1か月ほど前から求人情報が出回り始めます。

バイトの検索条件にキーワード「物産展」と入力すれば出てきます。
カテゴリごとに検索するなら「短期OK」「単発OK」などの条件で引っかかります。
アプリを利用すればそれらの検索条件を保存でき、該当する求人が出てくるとお知らせしてくれるので便利です。

面接内容は、簡単な質疑応答と電卓を利用しての会計計算のシンプルなテスト、どのシフトで参加できるかの確認がメインになります。

また、一度バイトに参加すれば、次回開催時に求人情報をメールでお知らせしてくれるようになります。

シフト、時給について

シフトの画像

シフトに関してはバイトの採用面接時に聞かれた希望がそのまま反映されます。
急な変更は難しいため、希望調査時によく考えておきましょう。
注意点として、物産展自体が比較的早い時刻に閉まってしまうので、夜間でのシフトは入れることができません。しっかり稼ぎたいときは休日にたっぷりシフトを入れるのがおススメです。
会場が都会か地方かで大きく変動しますが、時給の相場はだいたい100~1200円、他のバイトと比べて割高なところが多いです。

1日の流れ(裏方の場合)

1日の流れ

今回は、実際に私が経験した物産展の裏方バイトに1日をご紹介します。

午前9時~10時:清掃、開店準備
10時の開店に向けて床のモップ掛けや材料の追送を行います。

10時~12時:開店、午前業務
開店前に追送をしている分、午前中はそれほど忙しくないです。

12時を過ぎたあたりから各々45分休憩を取ります。屋上の従業員専用スペースで食事。

1時~3時:午後業務開始
昼食を取りにお客様が減るので少し楽です。

3時~5時:混雑のピーク
この時間帯に追送依頼もお客様も殺到し、裏方は倉庫と販売ブースを何度も往復することになります。

5時~7時:混雑解消、閉場後の片づけ
お客様が減ってきた段階で各ブースを回り、その日に出たごみを軽く集めておきます。
閉場後は段ボールなどの大型のゴミも回収し、水回りの清掃を行います。場所によって脂ぎっていたり、生ごみが詰まったりしているのでなかなか大変です。

7時~:業務終了
物産展自体が早くに閉まってしまうので、残業もなく早い時間帯に帰れます。

平日と休日で言えばやはり休日のほうが混雑し、忙しいです。

物産展イベントバイトの良いところ

物産展の良いところ

コミュニケーション能力が鍛えられる

マネキンや裏方になると、店員やお客さんとの情報交換がとても大事になってきます。
自然と「見知らぬ目上の大人との会話方法」が分かってくるので、コミュニケーション能力をしっかり鍛えることができます。

非日常的な雰囲気を楽しめる

所狭しと屋台が並び、各地域の自慢のグルメ、名産品が集まる会場はさながらお祭りのようです。日常生活の延長とはかけ離れたバイトになるので、友人との話の種にもなります。

豪華な「まかない」がもらえる

物産展バイト最大の魅力がこれです。
追送などで頑張るバイトの存在をしっかりアピールすると、閉場時に売れ残った商品を「まかない」として分けてもらえることがあります。
物産展に出品されているだけあってどれもおいしいものばかりで、いつもバイト仲間たちと楽しみにしていました。
物産展バイトのつらいところ
仕事内容が場所によってキツイ
仕事内容や販売商品が多岐にわたるので、場合や担当する時間帯によってはとてもつらいバイトになってしまいます。
冷凍食品や生鮮食品を販売するブースに配属された場合、手に持って運べるようなものばかりのお菓子ブースと比べて何倍も過酷な仕事内容です。
運搬する食材は重たいものばかり、片付けの際も生ごみばかりで、変なところが筋肉痛になり、エプロンがすぐに汚れてしまいます。
同じ時給をもらっているとは思えないほどの差が生まれますが、こればっかりはこちら側では決められないので、運が悪かったとあきらめましょう。

短期間で働ける

物産展というイベントの手伝いである以上、せいぜい2週間か、長くても1か月ほどでイベントは終わります。
短期間でがっつり働きたい人や、掛け持ちで他のバイトも試してみたいという方にはぴったりです。

物産展バイトはこんな人にお勧め!

こんな人に向いている

物産展バイトは、短期間で終了し、内容もかなり独特なバイトなので、できるだけいろんなバイトをしてみたいと考えている方におすすめです。
また、出店している店員さんやお客様などのいろんな人とかかわることになるので、人との会話が好きな人や、コミュニケーションに自信のある人にも向いています。